2020年8月 松田 憲幸氏

演題:「日本企業を大きく進化させたソースネクストの秘話」

皆さんは、ポケトークというAI(人工知能)を搭載した通訳機をご存知でしょうか。通訳機市場規模は年々増加しており、競合がひしめき合う中、販売シェア95%以上を占める企業があります。2008年に東証一部上場し、2017年よりIoT事業に参入したソースネクストです。スマートフォン向けのアプリでの参入ではなく、あえて自社開発のハードウェアを市場に投入し、大成功を収めています。日本経済新聞社より日経優秀製品・サービス賞 最優秀賞 日本経済新聞賞を始め、数々の賞を受賞し評価を上げており、カンブリア宮殿他で放送されました。明石家さんまさんをCMキャラクターに起用、爆発的な人気商品となり、発売より累計出荷台数70万台を超えています。

約40年前、ソニーのウォークマンがリリースされ、日本から生まれたイノベーションと絶賛されました。それ以降、日本企業はより革新的な製品を創出できていません。ソースネクストは2012年シリコンバレーに現地法人を設立、それをきっかけに先進IT企業との提携が急増しています。2017年に発表した、最初のIoTデバイスであるポケットトークは、現在74ヶ国語に対応、世界133ヶ国で使用可能です。家電量販店での販売実績をもとに、日本市場を知りつくし、製品を日本語化するだけでなく、きめ細かいマーケティングを実施。ソースネクストは、日本とシリコンバレーのブリッジ的な役割を果たし、独自の道を突き進んでいる、今最も注目される企業です。

今回のSVIFは、ソースネクストの代表取締役社長である、松田憲幸さんにオンラインでご登壇いただきました。2012年よりパロアルトに在住され、シリコンバレーに精通されている松田さんに、ソースネクストを起業した経緯、ポケトーク開発の経緯とポイントなどをお話し頂くとともに、日本での起業について、シリコンバレー在住の駐在員や、若手のビジネスマンへのアドバイスも頂きました。

新型コロナウイルスの影響で、対面での打合せが難しくなり、リモートで仕事をせざるえない日々が続いています。ワクチンが開発されるまでは、このような日常が続くことが予想されます。しかし、ワクチン開発には1年以上の期間が必要と言われているのも事実です。このような世界情勢の中、私たちはどのように経済を復興するべきなのか、できるのかも合わせてご意見を伺いました。

【開催日時】 2020年8月7日(金) 16:00-17:30pm (米国太平洋時間)

2020年8月8日(土) 8:00-9:30pm (日本時間)

【講師】

松田 憲幸氏、ソースネクスト 代表取締役社長

<略歴>

1965年兵庫県生まれ。大阪府立大学工学部数理工学科を卒業し、同年日本IBMに入社。

1996年8月、ソースネクスト株式会社を設立し、2008年に東証一部上場。業界常識を打破した更新料0円のウイルス対策ソフト「ZEROウイルスセキュリティ」をはじめ、累計5000万本以上のソフトウェアを販売。2017年よりIoT事業に参入し、第1弾となるAI通訳機「ポケトーク」は、日本経済新聞社「2018年日経優秀製品・サービス賞 最優秀賞 日本経済新聞賞」を受賞し、累計出荷台数70万台を突破。今後は、ポケトークの世界展開とともに、IoT製品のラインナップの拡充し、2020年3月からテレワーク関連製品も、新たな事業の柱としている。

20200807_松田氏.pdf
20200807_イベント報告.pdf