2021年6月 阪口 幸雄氏

演題:「バイデン政権のエネルギー政策とテスラのエネルギービジネス」

今回は、シリコンバレーでエネルギー問題の研究をなされている阪口氏に、米国のエネルギー政策事情や主要関連企業のエネルギー事業戦略についてお話し頂きました

米国では、バイデン政権の目玉政策であるクリーンエネルギーへの大幅転換に伴い、2035年までの発電セクターにおける脱炭素化と、2050年のパリ協定遵守に向かって、あらゆるセクターでの脱炭素化(化石燃料使用の停止)が現実味を帯びつつあります。オバマ政権時代(2009年〜2016年)の「グリーンニューデール政策」から、トランプ政権時代(2017年〜2020年)の歯車の逆回転を経て、また環境重視の政策に戻ろうとしています。

米国のエネルギー自給率がほぼ100%になった今日、「新産業の創出」「安全安心」「次世代に何を残すか」がより多く語られるようになりました。また、発電部門、運輸部門、鉱工業部門、商業部門、住宅部門などあらゆるセクターで化石燃料が使えなくなるなど、従来のやり方が通用しなくなることも、今後市場へ大きな影響を及ぼします。

これは同時に大きなビジネスチャンスでもありますが、旧来のビジネスを続ける企業にとっては生き残りをかけた新規ビジネス創出が急務となっており、2035年には、各セクターのメジャープレーヤーの大幅な入れ替わりも予想されます。本例会では、これら米国でのエネルギービジネスの動向を詳しく解説頂くとともに、これから来る時代に日本企業がどうあるべきかをについて見解をお伺いしました

当日は、下記のトピックについてお話し頂きました。

(1)米国のエネルギーセクターの現状

(2)バイデン政権のエネルギー政策

(3)発電セクターの2035年までの脱炭素化は可能か

(4)2050年のパリ協定遵守には何が必要か

(5)テスラのエネルギー戦略

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【開催日時】

2021年6月18日(金) 17:00-19:00pm (米国西海岸時間)

2021年6月19日(土) 9:00-11:00am (日本時間)


【開催形式】

オンライン


【例会次第】

17:00 Webinar sessionオープン

17:00 - 17:10 SVIFご挨拶、講師紹介

17:10 - 19:00 ご講演、質疑応答

※上記は米国西海岸時間です。


【講師】

阪口幸雄 氏 Clean Energy Research Lab. 代表


<略歴>

1985年に日立より半導体研究者としてシリコンバレーに赴任。Hitachi Micro Systemsで11年間ASICやSHマイコンの開発に従事。1996年に日立を退社し、台湾系ベンチャー企業(Arcadia Design Systems)に副社長として参画。2002年にご自身でApplause Technologiesを起業しハイエンドの画像処理LSIの開発・量産・販売を行う。2010年にClean Energy Research Labを設立、10年間に渡り米国のエネルギー問題を研究する。シリコンバレー在住36年。

著書:「脱炭素化はとまらない

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